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学校の「いじめ」もパワハラです。
2023年9月に新学年が始まったフランスで、学校内でのいじめが確定した加害者の生徒を、校長と自治体首長の判断で強制的に転校させることが可能となりました。
「他の生徒の安全や健康リスクをもたらす生徒の意図的かつ反復行為」を正式に確認した場合、校長は「これを終わらせるあらゆる教育措置を実施する義務がある」とし、自治体首長に「加害者生徒を学校から退学させ、自治体内の別の学校に登録する手続きを要請できる」としています。
フランスの「いじめ」の定義
フランスの学校での「いじめ」の定義は、1人以上の生徒が学校内外の生徒1人に対して行う反復的な身体的暴力、言葉や心理的な暴力とされ、「いじめ行為は犯罪」と認識されている。
これまでも被害者の要請があれば転校命令は出せましたが、今回の制度改正をもって、校長と自治体首長の判断で強制的に転校させることが可能となった状況です。
(自治体内に公立学校が1校しかない場合、転校先となる別の自治体の首長が入学させることに同意した場合のみ、行われるとのこと)
この背景には「いじめ」の深刻化や、「ネットいじめ」がエスカレートすることで自殺者が出るような事態を受け、フランス政府が動いたようです。
「学校」という世界は、一種の治外法権のようなところがあり、いろいろ意見もあるかと思いますが、昨今の「いじめ」の壮絶なニュースを見る限り、日本でももっと積極的に取り組んでゆく必要があるかと思います。
フランスで今後、この制度をまわしてゆく上で、現場での調査・判断・ケア等、難しい点も多いかと思いますが、「いじめ行為は犯罪」である(フランスでは2022年3月から「いじめ」に対する刑罰も設けられています)という意思表示を明確にする政府の姿勢は重要だと思いました。
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