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以前、元バレーボール全日本代表選手で有名な益子直美さんが代表理事を務める「一般社団法人 監督が怒ってはいけない大会」について書きました。
とてもインパクトのある法人名で、次のような理念を掲げています。
- 参加する子どもたちが最大限に楽しむこと
- 監督(監督・コーチ・保護者)が怒らないこと
- 子どもたちも監督もチャレンジすること
アスリートの世界では監督や指導者の厳しさが当たり前だと捉えていた固定観念を覆されるきっかけとなりました。
そして、2024年3月に活動10年目に入られるそうで、そのタイミングで『監督が怒ってはいけない大会がやってきた』を出版されたので、早速読みました。
読んですぐに思ったことは、「スポ根(スポーツ+根性)の世界」の荒々しさと、想像を絶するパワハラ度合い…
監督や環境にもいろいろあるとは思いますが、これでは多くの未来ある子どもたちが潰れてしまうと思いました。
「監督が怒ってはいけない大会」では前述の理念を掲げつつ、その反面、監督が絶対に怒らなければ良いというものではなく、子どもたちが楽しく真剣にスポーツに関わって成長してゆくことを重要視し、以下のような場合は怒ることも説明されています。
- ルールやマナーを守れなかった時
- 取り組む態度や姿勢が悪かった時
- いじめや悪口を言った時
- 危ないことをした時
本を読み進むと、関係者の方々が迷いながら、「監督が怒ってはいけない大会」の形を作り上げてらっしゃったことがよくわかります。
また、ただ感覚的に進めるのではなく、アンガーマネジメントなども学びながら、系統立てて積み上げてらっしゃったことに、真剣さと真摯さを強く感じました。
本の中にはたくさんの写真が掲載されていましたが、子どもも大人も笑顔があふれていて、良い形で進んでいるのだなぁと感じました。
補欠でベンチに入っている子の「笑顔」を監督が褒めて、その子が嬉し泣きしたというエピソードでは、私までもらい泣きしてしまったほどです。
勝負の世界において、「怒らない」ことは大変難しいことだと思います。
ただ、不用意に、理不尽に「怒らない」ことはとても大切です。
そのことに真正面から向き合いながら、取り組みを進めてらっしゃる「監督が怒ってはいけない大会」は素敵だと思いますし、アスリートの世界に限らず、パワハラ対策全般に大きなヒントを与えてくれると思いました。
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