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福岡県にあるハリウッドワールド美容専門学校(通称:ハリビ)が2023年5月に開催したバーベキュー大会で、4人の学生がやけどを負い、1人が死亡する事故が起きました。
事故の原因は、コンロの火を強めようと男性職員が消毒用アルコールを投入した結果、生徒に火が燃え移った為です。
その後、弁護士らによる第三者委員会で調査が行われ、2024年7月4日に調査報告書を公表。
第三者委員会は消毒用アルコールの使用を発案した古賀英次理事長の責任を指摘した上で、職員が危険性を進言できない閉鎖的な組織風土も事故発生の一因となったと結論づけました。
調査報告書によると、古賀理事長は食中毒などを防ぐ為、消毒用アルコールを使って短時間で着火するように職員へ伝え、複数の職員が「危ない」と感じつつも、異論は出なかったとのこと。
その背景に、古賀理事長による長年のワンマン経営により、「理事長には何も言えない」「何を言っても無駄」といった職場意識が生まれていた為と指摘されています。
そして、男性職員が消毒用アルコールをコンロに注いだことで燃え上がり、男子学生が翌月に死亡しました。
この男性職員は以前より古賀理事長から集中的に叱責を受け、「退職届を書かんね」等と言われていたそうで、第三者委員会に対し、「早く火をつけないと迷惑をかける。理事長から怒られるのが嫌だった」などと説明したそうです。
古賀理事長は2024年7月4日に記者会見を開き、「安全に対する配慮を著しく欠いた」と謝罪した上で、理事長を辞任すると表明しました。
理事長によるワンマンかつパワハラ体質が職場を麻痺させ、更に、理事長の危機管理意識の欠如と相まって、今回の重大事故が引き起こされたと、第三者委員会は述べています。
今回の事件から見えてくることは、直接的に事故を引き起こしていなくとも、ハラスメントを行えば、間接的に事故を引き起こした罪に問われることもあるということです。
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